うちの息子は小学校にあがると同時にリトルリーグへ、中学1年の8月まで、6年と5か月。
祝日練習やら年末年始の休みやら色々ありますが、1年52週で土曜、日曜の9時~5時の8時間を野球に捧げるとすると。
8時間×2日×52週=832時間
これが6年で4,992時間、プラス5か月で5,312時間。
じつに5,000時間を野球に捧げてきたのであります。資格試験で言うと資格取得に要する勉強時間は税理士が2,500時間、司法書士・公認会計士が3,000時間、司法試験は3,000から8,000時間といわれております。
勉強していたら弁護士になれます。
もはや野球士です。
スポーツを通して、健康に育ち、良い友人に恵まれ、自分の心を磨いてほしい、そして自分にあった仕事に打ち込み、家族を大切にして欲しい。素晴らしいバランスで。
世間にはいろんな野球があります。硬式、軟式、学校の体育会系チーム、クラブチーム(シニア、ポニー、ボーイズ)、女子野球、草野球、社会人野球、プロ野球。
そのいろんなカテゴリーで、「楽しむため」、「自己実現のため」などいろいろな目的、動機のもと野球に勤しんでいるかと思います。
先に申し上げました通り、皆さんは既に5,000時間くらいを野球に費やしています。
5,000時間って圧倒的な数量です。
ある程度の「野球脳」の基礎が醸成されているはずです。
自分のポジションに応じて勝手に身体が動く、一歩目がきれて、そして守備フォーメーションを形成する一員として卒なく動く能力とでも言いましょうか。
今後、皆さんはどのようなチームに所属してどのような立場になるかわかりませんが、頭では分かっていても、身体が動かないようなチームメイトと一緒にプレイすることもあるでしょう。
プロ野球でなければ、根気よく暖かく寄り添ってあげてください。
「人生は空中の5つのボールのジャグリングだ。」
コカ・コーラCEO ブライアン・ダイソン氏
アルゼンチン出身、ブエノスアイレス大学~ハーヴァードビジネス
5つのボールは、仕事、家族、健康、友人、自分の心。
仕事はゴムボール、他はガラス。ゴムボールは落としても跳ね返ってくる、でも他はそうはいかない。落とせば傷ついたり壊れたりする。
バランスをとっていかなければならない。
リトルの親として、5つのボールを考えるに、リトル活動は「家族」ボールなのであります。
両親とも野球へのサポートに前向きで、野球をしている子供だけであれば良いのですが、子供の中には野球とはまるで縁のない子供もいる。ですから、この「家族」ボールのハンドリングはとても難しいと思います。限られている時間を工夫して野球以外に取り組んでいる子供のケアにも勤しんでほしく思います。
この夏に友人とのやり取りで気づかされました。
思い切って2週間以上の休みを取り、息子の小学生最後の夏休みなので北海道キャンプに連れて行ってやった。キャンプももうすぐ終わりという段になって、自分が遊んでもらっていることに気付いた。
遠征して負けたとか、審判でフラフラとか言っていられるうちが華だよ。そんな日はすぐに過ぎ去ってしまう。
リトルの親としての「行い」というのは、結局は「自分の心」の充足に寄与するのであります。キラキラと輝く少年期を一緒に過ごせたのですから。今は気付かなくても。
そして怪我には留意して欲しい。
小学生時代に5,000時間を野球に捧げるわけですから無理もないです。
いち早く親が気付くこと。子供の様子を注意深く観察するしかありません。そして専門医に診せるしかない。そして焦らず治療をすることが肝要です。無理して癖になったら一大事です。なんたって5,000時間も費やしている大好きな野球ができなくなってしまうのですから。
ご指導賜りました各カテゴリーの監督、コーチの皆様、事務局、役員、父母の皆様、その他チームに係わる皆々様、「本当にありがとうございました。」