TOP >新着情報 > 魚雷バット

魚雷バット

2025.04.15

 МLB開幕以来、話題沸騰となっている魚雷バット。テレビでその形状をみたときに「なんだウイングフライトじゃん。」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
 昔あったんですよ。魚雷みたいな形状した金属バットが。SSKが昭和62年くらいに発売して、日本中で売れに売れたバット。それがSSKのウイングフライトです。好みはわかれますが、利点は先っぽが軽いことによる振り抜きやすさにありました。現在は規定ギリギリの900グラムのバットがほとんどですが、当時の主流は84センチから86センチで920グラムから930グラムの重いものだったので。
 一大ブームを巻き起こしたウイングフライトでしたが、理由はわかりませんが、いつのまにか見かけなくなりました。
 
 時は流れ
 SSKから20年くらい前に、グリップのすぐ上から先っぽまで、すべて70ミリあるツチノコのような軟式用金属バットが発売されました。ミズノが、ウレタンバットの初代ビヨンドマックスを発売。そのしばらく後だったと思いますので、平成18年くらいだったかなあ。2代目ビヨンドマックスが発売されるや、軟式野球のいわゆるガチ勢のシェア率は100%に迫る勢いでしたので、他メーカーは必死だったのかもしれません。が、このツチノコバットは、ついぞほとんどのバッターに見向きもされず、僅か1年でカタログからも姿を消しました。理由は、、、その見た目の悪さ。やはりバットというのは、ツラの良い美形なものがいいですよね。球友たち数人と、柏のベースマンにいった際に見かけたのですが、手にとることすら誰もしませんでした。帰りの車中で数少ないアンチビヨンドマックス派の人間に「買っちゃえば」と言ったら、「あんなもん使ったら、どんだけ野次られるかわからん。」
 球友は「武士は喰わねど爪楊枝」といった心境だったのでしょうか?
 
 
 
閑話休題
 「いいかい。なにがあっても、どんなに苦しくても、堂々と平然としていろ。武士は喰わねど爪楊枝だよ。それが日本男児だ。それが大和撫子だ。」まだ、小学校にもあがっていないチンチクリンを抱きしめながら、母ちゃんが泣きながら諭してくれました。何度も何度も。今思えば、自分にも言い聞かせていたのかもしれません。
 
 
 その後、親不孝の限りを尽くし、やっと成人し就職をし、僅かながらも貯金もできるようになり、「これから恩返しだ。」といった矢先に死んでいった母ちゃん。もし、この先会うことがあったら、「よく頑張った」と言ってくれっかなあ、、、それとも、、、
 
 ~ 親おもう心にまさる親心 今日の音づれなんと聞くらん ~   吉田松陰
 
 
 
さて、魚雷バットは再びニッポンを席巻するのでしょうか?
 

【関連ファイル】